(500)文字のレビュー『四月は君の嘘』★★「広瀬すずのメガネ女子が観られる貴重な作品」

『四月は君の嘘』★★

広瀬すずが終盤まさかの「メガネ女子」を披露して、地味女好きのツボを直撃。

近代広瀬すず史を語る上でスルっと流されてしまいそうな作品ですが、山崎賢人史としても同様にスルスルっと滑り落ちているような印象を受ける作品。とはいえ、『一週間フレンズ。』(鑑賞は前後してしまいましたが)でも天然パーマという地味男を見事に演じた山崎賢人は、今回もピアノの天才とは言え黒縁メガネの引っ込み思案を的確に演じていました。まさか彼が仗助を演じるなんて想像もできませんが。

【LGM】(ローティーン・ガール・ムービー)としてこれ以上ないほどキチンと必要要素を過不足なく投入しつつ、「鎌倉」映画としても美しいロケーションをキレイに切り取った映像が目に美味しい。もっとも、【LGM】特有の「感情のつながりの無さ」問題が露骨に放置されており、原作ありきということを抜きにしても序盤は些かよくわからない部分も散見されました。

そもそも、終盤やネタ明かしの段階で、「実は広瀬すずは山崎賢人のことが好きでした」ということが分かるという「仕掛け」になっているようなんですが、全人類誰しもが「いや、それ冒頭15分でわかってるし」という。いや、深読みとかそういう問題ではなく、「広瀬すずが山崎賢人のことを、本当に好きな人の代わり扱いにぞんざいに扱っている」という描写は何一つないわけですよ。身代わりデート的なことも、「いちゃいちゃデート」にしか見えませんしね。もちろん「この手の映画」の「その手の露骨な嘘」をアレコレ突くというのも、小学生がつくミエミエの嘘を「なんで?なんで?なんで??」と追求するようで大人げないんですが、結構根幹に関わるミスなんじゃないかと。

もっとも、この作品は明らかに広瀬すずのアイドル映画の側面が強いですし、クライマックスにまさかの「メガネすず」が観られたという意味でも、必見の作品には違いありません。

【122分/ビスタサイズ/HD】(ブルーレイをホームシアターにて鑑賞)

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